ジョルジュ・キャンディリスはギリシャ系フランス人の都市計画家・建築家です。チーム・テンのメンバーとして、1945年、フランスに渡ったのち、コルビュジエの事務所で働き、マルセイユの「ユニテ・ダビタシオン」の建設に携わりました。1950年代からミッシェル・エコシャールらと集合住宅やCIAMを通じてモロッコ・フェスなど、おもに中東や北アフリカなどイスラム圏の国の都市計画を手がけました。ジョルジュ・キャンディリスは、1950年代初頭にフランスのポルト・リュカテにある休暇施設「Les Carrats」の設計を行います。休暇用スタジオの家具や村のグラフィック・アイデンティティをデザインしました。当時彼は、シャルロット・ペリアンと仕事をしていたこともあり、分解して持ち運びができる安価で非常にシンプルな家具を考案しました。「Les Carrats」の家具は、無垢材や合板をアルミ製のアングルで固定したシンプルなもので、それらのシリーズはSentou社の工房で製作・組み立てられました。ギリシャ出身の建築家として、地中海の特徴に大きく影響を受けた彼の建築は、主に社会、都市の生活様式、新しい人間への都市と住宅の適応の研究に焦点を当てています。