Objet d' art

FOCUS

CERAMIST who created the ceramics for Pablo Picasso

Jules Agard (1905 - 1986)

ジュール・アガールは、1921年、当時クレルグ家が経営していたジェローム・マシエの工場で旋盤工として働き始めました。

1939年4月、ピカソがヴァロリスに到着したとき、マドゥーラで雇われ、ジュール・アガールは、ピカソがマドゥーラで働き始めた1946年に、ピカソの専属ターナーとなった。2人のアーティストの間には、非常に緊密な協力関係が築かれていたのです。ピカソが描いた数々の下絵を描き、ジュールは形を形成して行きました。ジュール・アガールはの技術やセンスによりピカソとのユニークな作品やエディションピースを生み出すことができたのです。

The Birds by Jules Agard, Vallauris
circa 1950

ピカソは、ファウヌスやニンフを粘土で成形し、ブロンズのように粘土を鋳造し、食器や皿に自分の好きなテーマ(闘牛、女性、フクロウ、ヤギなど)を飽くことなく描き、思いがけない支柱(ピニャートの破片、カゼット、焼成器具、壊れたレンガ)を使用し、素焼きにレリーフ状の要素を加えたホワイトペーストも考案しています。その中でピカソはフクロウをはじめ鳥の作品を多く残しています。ジュール・アガールも同様に鳥をはじめ、動物のモチーフの作品を残しており、この作品はピカソの影響を強く受けた色彩豊かで独特なパターンを持ち合わせている作品です。

A Birdy Man by Jules Agard, Vallauris
circa 1950

マドゥーラの工房では、ピカソの作品において、陶芸家ジュール・アガールの技術を使い、ピカソの想像から生まれた作品を成形させ、焼成した。これらの作品は、ピカソが事前に描いたものであることが多く、ピカソの立体物を表現させるジュール・アガールの技術的な挑戦でもあった。ピカソの作品の大きさや組み立てのアンバランスさは、粘土やその柔軟性、焼成とは相容れないものです。このジュールの作品は、陶芸家の技術にピカソから彫刻家の表現力を学び、体や首が変形して作られたとてもユニークなものとなっております。