Ico Parisi / イコ パリージ 1916-1996
すべての人のためのユートピア的な暮らしを目指したイタリアの多作なデザイナー
ドメニコ・パリージは、すべての人のためのユートピア的な暮らしを目指したイタリアの多作なデザイナー。
イコの愛称で親しまれたパリージの長いキャリアは、Cattaneo, Lingeri, Radice, Rho, Persico and Sartorisなどの建築家やデザイナーとともに働くことから始まった。その後、妻のルイザ・アイアーニとともに自身のスタジオ「ラ・ルオタ」を開き、デザイン、アート、展覧会を手がけるようになる。
60年代後半には、フランチェスコ・ソマイーニとの共同制作による彫刻をミラノ国際家具見本市に出品するなど、理想主義的なユートピア思想を提示し始めました。 これらのアイデアは、コミュニティ全体のデザインを目指したプロジェクト「Operazione Arcevia」で結実し、この作品は第76回ヴェネツィア・ビエンナーレで発表され、1979年にローマ国立近代美術館で展示されました。
Dining Chair
1950年台にイタリアのミラノ近くの町、カントゥのAriberto Colomboで製造されたダイニングチェア。細いフレームが伸びたようなフォルムで背面が高く設計され、50年代のイタリアデザインの特徴が見受けられる脚部はジオポンティやリナボバルディが設計したチェアにも採用された構造である。この個体は座面はスプリングではなく、ベルトの構造になっている初期型の作品。
Coffee Table
ダイニングチェアと共に使用されていたコーヒーテーブル。こちらもおそらく50年代にカントゥのAriberto Colomboで製造されたものであろう。Ico Parisiの特徴的なデザインでもあるH型を組み合わせた構造で50年代のイタリアンデザインの特徴でもある美しいフォルムは彫刻のような作品を表現している。