DESIGNER
Kisho Kurokawa
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黒川紀章は40年にわたりサステナブルでエコマインドな建築のコンセプトを実践してきたが、晩年は環境保護により熱心に取り組むようになった。2007年には東京都知事選に出馬し、さらに2007年の参議院議員選挙にも出馬した。落選したものの、黒川紀章は環境保護を目的とした緑の党の設立に成功した。また、2007年にはアナハイム大学黒川紀章グリーン・インスティテュートを設立し、環境に配慮したビジネス手法の開発に貢献した。黒川は1998年以来、カリフォルニア州アナハイムを拠点とする同大学のステークホルダーであり、エグゼクティブ・アドバイザリー・ボードの創立委員長を務め、妻の若尾文子は同研究所の名誉会長を務めている。
黒川は哲学と建築について幅広く執筆し、講演活動も行っている。彼は、どのような文化にも、目に見えるものと目に見えないものという2つの伝統が内在していると書いた。彼の作品は日本の目に見えない伝統を受け継いでいると主張した。1972年、彼はグラハム財団から助成金を受け、シカゴの科学産業博物館で講演を行った。
彼の建築、特にメタボリズムを見ると、伝統はないように見えるかもしれないが、表面の硬い皮の下に、彼の作品は確かに日本的である。しかし、彼が求めた近代的な技術や素材が日本の伝統から受け継がれたものであり、現代的なコンクリートや鉄骨の塔に日本建築の伝統的な形態が認められると主張するのは難しい。しかし、黒川の建築は日本の伝統から発展したものであり、彼の作品の文脈には日本の美学がある。彼の建築は、日本の伝統的な概念、特に物質性、無常感、受容性、ディテールを目に見えないものにすることに重点を置いていた。黒川はニューウェーブの日本建築を論じる際、特にこの4つの要素に言及した。